サラリーマン、年末調整だけでOKな人と確定申告が必要な人の違いとは?

一年間の正しい所得税を計算する手続きには、「年末調整」と「確定申告」の二種類があります。  大まかにサラリーマンは年末調整、個人事業者は確定申告ととらえられていますが、実は場合によってはサラリーマンでも確定申告が必要になる可能性が!  そこで今回は、年末調整の対象となる条件やサラリーマンでも確定申告が必要な条件、さらに“義務ではないけれど確定申告した方がお得になるパターン”についてご紹介していきたいと思います。 

(1)年末調整の対象となる人・ならない人

基本的には会社に勤めていて会社に「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を提出している人は全員が年末調整の対象となります。ちなみにパート・アルバイト等で一円も源泉所得税を天引きされていなくても、上記の申告書の提出は必要となるので注意しましょう。その他、年末調整の対象者となる条件は以下の通りです。
・一年を通じて勤務している人
・年の途中で入社し、年末まで勤務している人
・年の途中で海外勤務等により非居住者となった人
・年の途中で退職した人で、以下の4つのケースに当てはまる人
 ①死亡により退職した人
 ②著しい心身障害により退職した人で本年中に再就職が難しいと見込まれる人
 ③12月中の給与を受けたあとに退職した人
 ④その年の給与総額が103万円以下の人
反対に、「給与所得者の扶養控除等(異動)申告書」を出していても以下の条件に該当する人は、年末調整の対象とならず自ら確定申告をする必要があります。
・その年の主たる給与が2,000万円を超える人
・2か所以上の会社から給与の支払いを受けている人
・日雇い労働者など、「源泉所得税額表」の日額表の丙欄の適用となる人 

(2)サラリーマンでも確定申告をすべき人

前項では年末調整の対象となる人をご紹介してきました。「サラリーマンは年末調整」というのは、勤め先が一か所で給与が2,000万円以下の場合に限定されることが分かったと思います。それでは、「年末調整の対象ではあるけれど確定申告をしなければいけない場合」とはどういった場合なのでしょうか?それは、給与所得以外に家賃収入などの所得が20万円以上ある人です。給与所得以外の収入が20万円を超える人は、年末調整の後に個人で確定申告をする必要があります。 

(3)確定申告をした方がお得になる場合とは?

上記ではあくまで「確定申告が必要になる人」をご紹介しました。それでは、別に義務はないけれどあえて確定申告をすることでお得になるパターンにはどのようなものがあるのか見ていきたいと思います。 

①10万円以上の高額な医療費を支払った人

一年で10万円以上の医療費を払った場合、医療費控除の対象となる可能性があります。これには自分自身の医療費だけでなく生計を一にする家族の分も含まれるため、自分や家族が出産をしたり手術・入院をしたりした場合には医療費控除に当てはまるか確認をしてみましょう。なお、医療費控除と選択できる制度として、指定された医薬品を1万2,000円以上購入した時に利用できる「セルフメディケーション税制」もあります。 

②ふるさと納税などの寄附を行った人

ふるさと納税など、控除対象となっている寄附を行うと寄附金控除の対象となります。 サラリーマンは「ふるさと納税ワンストップ特例制度」を利用すれば年末調整でふるさと納税の控除が行えますが、納付先の自治体が5つを超えると確定申告が必要となるので注意が必要です。 

(4)年末調整のみでよいか確定申告もするか、毎年確認してみましょう

ここまで、年末調整の対象者や確定申告が必要な人、確定申告をした方がお得になる人についてご紹介してきました。特に確定申告をした方がお得になるパターンには、今回ご紹介したもの以外にも「住宅ローンを組んだ場合」「自宅を売却して損失が出た場合」などさまざまなものが。確定申告をするかしないかで大きく納税額が変わる場合もあるので、年末調整だけでよいのか確定申告もするべきか、毎年振り返ることをおすすめします。 
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