創業時の資金調達は日本政策金融公庫がおススメです!

事業の実績がない創業間もない企業が、民間の金融機関から融資を受けるのは中々難しいものです。

そんな中、創業間もない企業でも比較的融資を受けやすいのが日本政策金融公庫(以下、公庫)の創業融資です。

今回はそんな公庫の創業融資について説明したいと思います。

 

目次

1)日本政策金融公庫とは

2)公庫の特徴

1.融資を受けやすい

2.低金利

3.審査期間が短い

4.無担保・無保証

3)まとめ

(1)日本政策金融公庫とは

公庫とは、国が100%出資している金融機関で、国の政策に基づいて中小企業向けの様々な融資を行う政府系の金融機関です。

公庫は創業間もない企業にお金を貸し出す目的で立ち上げられていますので、創業したばかりの企業が融資を受けるのに適した金融機関となっています。

(2)公庫の特徴

1.融資を受けやすい

公庫は民間の金融機関に比べて融資を受けやすい、という特徴があります。これは創業間もない企業を支える役割があるため、民間の金融機関に比べて比較的前向きに審査をしてくれるからです。

ただ、高金利なカードローン、キャッシング等に比べると借りにくいと言えますが、カードローンなどは金利が約10%と高金利となっていますので、出来る限り使用しないようにしましょう。

2.低金利

公庫の金利は12%程度となっており、民間の金融機関よりも利息が低く優遇されています。また、先程説明した通りですが、消費者金融会社からの借入、カードローン、キャッシングは審査が通りやすく、融資スピードが早いですが、非常に高金利となっていますので借入の際は注意しましょう。

3.審査期間が短い

創業時に民間の金融機関から融資を受けるには、基本的に保証協会の保証が必要となります。そのため、保証協会分の審査期間が追加でかかるため、申込から融資実行まで23ヶ月程度かかることになります。

一方、公庫の審査期間は長ければ3週間以上かかることもありますが、短ければ12週間程度で審査が完了します。そのため、融資確定から着金まではスムーズにいけば1週間程度で着金されますので、申込から実行までは一ヶ月程度で完了することになります。

4.無担保・無保証

公庫の特徴として創業時に無担保・無保証で利用できる融資制度として「新創業融資制度」「中小企業経営力強化資金」の2つの制度があります。

当該制度を使用すれば無担保、無保証で借入れができるため、創業初期のために差し入れる担保がない方、保証人のあてがない方にとっては大きな魅力となります。

(3)まとめ

公庫は金利水準が12%台と低く、資金をはじめ経営資源が乏しい創業間もない企業にとって強い味方となってくれます。

創業融資をお考えの方は是非、日本政策金融公庫からの借入を検討してみてください!


【著者プロフィール】久保 智也(公認会計士・税理士)|クボトモ税務会計事務所 代表
2021年よりクボトモ税務会計事務所を設立し、税務会計顧問、資金調達支援、事業計画策定支援及びM&Aサポートを提供している。 大手監査法人にて、金融機関を中心に政府系金融機関、地方銀行等に対する監査業務に従事。また、 IFRS監査、内部統制監査、SOCR業務等にも従事していた。 大手アドバイザリー会社では、M&Aトランザクションサービスを中心に業務を提供しており、金融機関、ベンチャー企業及び事業会社に対する財務デューデリジェンス業務及び企業価値評価にも従事していた。